Plofileでも書きましたが、勤務当初から自分の人生における最終到達点は教師生活にはないと感じていたのですが、ある事がきっかけで、人生がおおきく変わり始めました。
教務部長を務めていた時の出来事
それは、私が教務部長を務めていた時でした。学校の煩雑な校務を少しでも軽減するため、校務の効率化という観点から、校務支援システムというシステムが京都市高等学校全校に導入されました。
システム自体はもちろんプロの業者が作ってくれるのですが、それを運用するのは各学校です。各学校の実態にあわせ細かな設定作業が必要になります。このシステムを稼働させないことには授業ができません。成績処理もできません。すべての学校業務を行う心臓部にあたるシステムです。このシステム導入初年度、その細かな設定からエラーの修正、運用まで、校内できる人がいなく、私がすべを担ってやりきりました。
私は、システムエンジニアでもありません。少しコンピュータをかじったくらいのどこにでもいるスキルの持ち主です。他の人はその責任と仕事量、重圧から手を上げませんでした。とにかく一人で必死でやりました。そしてなんとか稼働させる初日に間に合わすことができました。
全身蕁麻疹に襲われる
その結果、無理がたたったせいか、全身蕁麻疹に襲われました。
ゴールデンウィークの最終日、寝ていると急に身体全身が痒くて痒くてたまらなくなり飛び起きました。顔や頭も1.2倍くらいに腫れ上がり、何が起こったのかとその自分の症状にビックリしました。
とにかく痒みは我慢するしかなく、なんとかマシにならないものかとシャワーで冷やしたり応急処置をしました。翌朝すぐに病院にも行きましたが、どこかが特別に悪いということはなく極度のストレスが身体に現れたようでした。即効性のある治療はないものかと、腕の良さそうな鍼灸院をインターネットで探し、すぐに行きました。それ以外にも長期治療になるだろうと思い漢方医にもかかり体質改善を試みたりと、あらゆることを試しました。
その時は季節が季節だけに数分歩く、荷物を持つだけで体温が上がり、全身に蕁麻疹が現れる症状が続きました。こんな状態では仕事も日常生活にも支障をきたす状態で、とても辛かったです。それでも、だましだまし無理をしないように無理をしていました。(笑)
休職を余儀なくすることに
数ヶ月経っても良くならないので、休職して自分の人生を「リセットする考え方」を持たなければならないと痛切に感じました。そこで、学校に出来る限り迷惑のかかならい時期はいつかと考え、夏休みを挟み2ヶ月間の休職をすることを決意しました。
そして、2ヶ月の休職を利用した人生のリセット期間に入りました。自分のこれからの生き方、その元となる考え方に何かプラスになる有益な情報はないかと、ネットサーフィンをしていました。
あるFacebook記事との出会い
そこでFacebookに投稿されていたある記事が私の人生を変えるきっかけになりました。
「人生を愉しむシンポジウム」
モナコ在住の富豪による人生をどう生きるかをテーマとした講演会でした。これは参加するしかないと思い、すぐに申し込みをしました。
そして、迎えた当日、その圧倒される内容に自分の人生を変える影響力のある人はこの人しかいないと直感的に感じました。そのボスの立ち居振る舞い、お辞儀の美しさにこれまでの歩んでこられた人生の重みを感じ、すぐにその主催団体であるEXPLORERS CLUBへの入会を決意しました。
そこから、エクスプローラーズクラブ内での様々な活動を通じて、人生を愉しむとはどいうことなのか理解を深め、そのための思考を学び、自分の人生が大きく動き始めました。
休職から復帰して
2ヶ月の休職期間からの復帰後、仕事もしっかりこなしながら、エクスプローラーズクラブの活動をするための時間をつくり仕事もプライベートも充実していました。蕁麻疹は多少ましにはなりましたが、相変わらず動くと発症する状態が続き完治するまでには1年程かかりました。現在は完治し、どんなに激しい運動をしても全く発症することはありません。
人生を愉しむと決意し、今まで体験をしたことがなかったヴィンテージワインを愉しんだり、世界の社交の場で必要となるプロトコール(国際儀礼)を学んだり、宇宙撮影を成功させたり、たくさんの事を学び、必死に遊びました。
ここで言う遊びとは単に楽しく可笑しくやるのではありません。
例えばヴィンテージワイン。永い年月を経てきた歴史や背景も含めて深く味わえる人間でなければなりません。知識は勿論のこと、1本のワインから想いを馳せ、たくさんの事を感じ取ることで人格を形成してく。楽しめる環境やワイン(モノ)があるから楽しいのではなく、自らすべてのモノを獲得し環境を創っていく愉しさです。そうやってワインに限らず世の中にある上質なものをすべて自分の中に取り入れる上質な遊びです。ですので、単に楽しいよりも遥かにハードルが高く人生の質が上がるものです。
自分の人生をどうすべきか相談のためモナコへ
人生を愉しむと決め、日々経験値があがり、自分への期待感も高まるものの、現実として仕事や人生において自分のステージを上げて行くにはどうすれば良いのか、何を目指すのが良いのか、全く見えませんでした。
自分の年齢から残りの人生を考えると、今行動を起こさないと手遅れになる、最後のチャンスだと思い、モナコにいるボスの所へ相談に行きました。ちょうどEXPLORERS CLUBへの入会から1年程経った頃でした。それは夏休み数日を利用しての弾丸旅行でした。
そして、その時のボスの一言で私の人生は変わりました。
「モナコに来れば?」
その一言です。モナコに来ればラグジュアリーを学ぶことができる。世界から集まる富裕層の考え方、生き方を見ることができる。そこに私は計り知れない自分の可能性を感じ、その道を歩むことをその場で決心しました。
なんと早い決断!なんと簡単に決断!したことか。(笑)
でも、決めるとはそういうことです。
その半年後、ちょうど年度が変わる3月末日をもって私は21年間務めた教師生活に終止符を打ち、モナコに飛び立ちました。
自分の人生を変える転機は、自分から取りにいったとは言え、本当にビックリするくらいに突然に目の前にやってきます。