第1号を完成させ、その後の様々な出会いにより、状況はめまぐるしく変化していきました。先にお話した鯖江の社長からはじまり、その後の不思議な巡り会わせによって今があります。
その中でも妙な牽引力により知り合ったある人物。はじめて会った時、交わす言葉は少なかったのですが、何か同じ匂いがすると直感的に感じました。その人は、全国に点在している銘木から雑木にいたるまで木という木にたいへん詳しく、話を聞けば聞くほどその知識に圧倒されました。もちろん先に木があったわけではなく、気が合う友人との出会いからでした。
その友人とはすぐに親しくなり、いろいろなことを教わるのですが、その前提にあるのがお酒!!!家が近かったこともあり、数人でよく宴会をして、たわいもない話しから始まり、たわいもない話しで終わります。木の話も若干するといったところでしょうか。しかし、次の日あんまり覚えてないんですね~?!まっ、冗談はさておき、知らず知らずのうちに木のことについて知識が増えていったといった感じです。
そして話題は脱線しますが、僕たちが親しくなれたのには、いくつかの原因があります。それは2人とも同じ境遇に立たされていたということです。具体的なことは割愛するとして、1つだけお話しすると、2人とも夜が弱いということです。夜が更けてくると寝てしまいます。更けるといってもおそらく10時くらいだと思いますが・・・。宴会で2人は船をこぎはじめます。その姿を見た周りからのバッシングに耐える。これは同じ境遇のものでないとわかちあえない苦しみでした。(笑)
「縁」というと素晴らしい木に出会えるかも重要なことです。第1号を完成させてから様々な改良を重ね技術は向上しても、筋の良い木にめぐり会わなければ、美しい眼鏡ができるはずもありません。人との出会いによって今があるのと同じで様々な木との出会いがあって今があります。同じ種類、条件で育った木であっても、それぞれ性格も木目も違います。人間に置き換えるとよくわかるのですが、100人いれば100通りの性格や個性があります。無理をして付き合うとどこかで歪みが出てきます。こちらの思いが強すぎて強要しようものなら、必ずしっぺ返しがきます。こちらが楽しんでいると思いがけず答えてくれたり・・・。すべてはバンラスですかね?
僕はスピリチュアル系の人間でもなんでもないのですが、人間の思考レベルによって動かせる規模が変わると思っています。動かせる規模というのは、関わる人、プロジェクトのスケール、時には自然現象も含めて様々なものです。言葉で説明をするのは非常に難しいのですが、あらゆる物事が動く感覚がわかるようになってくる感じです。
ちょっと怪しい話になってきましたね!(笑)
今回の例で言うと、できるか、できないかを考えて行動に移せないレベルから、木製メガネの第一人者になるんだ!と決めて行動をおこすレベルで生きることで、自分に近づいてくるものが当然変わります。決意をすると周囲の人にもなんらかの情報が伝わりますし、そのことによって周囲の反応や対応が変わっていきます。そして決めた人間の発する言葉はなにより説得力があります。様々な相乗効果によって引き寄せるものや結果は劇的に変わってきます。それが思考レベルが上がれば上がるほど、動かせるものの規模が大きくなるということを凄く感じます。